会社破産をすると退職金はどうなるか
1 会社が破産しても退職金をもらう権利は消滅しない。
会社が破産すると、事業を続けていくことはできないので、通常、従業員は解雇されることになります。
その場合、退職金は支払われるのでしょうか。
結論から言うと、会社が破産しても、ただちに退職金をもらう権利が消滅するわけではありません。
そのため、会社に退職金等を支払うに足りる財産がある場合は、そこから退職金が支払われることになります。
しかし、会社に財産が全くない場合や、税金等退職金の支払いに優先する債務がある場合には、支払いができないまま破産手続きは終了し、退職金を払ってもらう権利も消滅することになります。
2 中小企業退職金共済等
ただ、会社によっては、退職金のために中小企業退職金共済等の積み立てを行っていることがあります。
この場合、退職金は中小企業退職金共済等から支払われることになるため、破産時の会社の財産状況に関わらず支払われることになります。
3 未払賃金立替払制度
会社が倒産にいたるような場合は、通常、会社に財産が残っていないことが多いです。
そのような場合、未払賃金立替払制度によって、退職金の一部が支払われることがあります。
支払額は、原則、未払いの退職金の8割ですが、年齢により立替払金の上限があり、30歳未満が88万円、30歳以上45歳未満が176万円、45歳以上が296万円になるので、給与の未払分とあわせて、この金額までしか支給されません(上限については、令和8年1月15日時点)。
また、未払賃金立替制度による支払いを受けるためには、原則、解雇から半年以内に破産手続きの申立てをする必要があります。
そのため、財産がほとんどない会社が倒産する際には、従業員に一部でも退職金を支払うために、事業停止・解雇から、半年以内に破産の申し立てを行う必要があります。
4 まとめ
このように、会社が破産をしても退職金がもらえなくなるわけではないですが、会社に財産がなければ、結局は支払うことができないままになります。
その際に、未払賃金立替払制度を使って、一部でも退職金を支払うためには、半年以内に申立てをしなければなりません。

























